(レビュアー: H.B)
遙か後年(2008年)になってSP AF70-200mm F/2.8 Di LD [IF] MACRO (モデルA001)が発売されるまで、タムロン唯一のF2.8望遠ズームだった。
この時期のタムロンのレンズに共通するズングリした独特なデザインで、一見して「太い」という印象を受ける。
その代わり全長は他の同クラスのレンズより短い。
鏡筒にあるカバーをスライドして開くとフォーカスリングが現れるという独特な機構を持つ。
そのためカバーを閉じておけばAF時にフォーカスリングが回ってホールディングに困るということはないが、このカバーがあまり操作し易くないのが困ったところ。
前群レンズが筒に囲まれた構造なのでここを持ってフードを回してピントを合わせる方が使いやすい。
なお、三脚座はガタが少なく良くできているが、小さすぎて操作性は良くない。
ただし収納時に引っかかりにくいという点は評価できる。
当時の200mm F2.8ズームの中では優等生的な画質で、荒れたところがない落ち着いた性能。
絞り開放では今となっては解像性能が高いとは言えないが、コントラストがしっかりしており色収差も目立たない。
同時期のトキナーAT-X80-200mm F2.8 SD(AT-X828)などと比べれば絞り開放でも充分普通に使えるレンズだと言える。