(レビュアー: F.M)
テレ端が40mmでF3.5と明るい広角ズーム。
当時タムロンからは大口径標準ズームとして広角側35mmのSP AF 35-105mm F/2.8(65D)が発売されており、組み合わせることを意識してこのレンズのテレ側を40mmまで伸ばしたのかもしれない。
使ってみると便利な焦点距離域で、40mmでもF3.5と明るいため、標準域でも広角ズームのテレ端であることを意識せずに使える。
絞り開放から安定した画質で、周辺部の画質低下が広角ズームとしては少ないことが特筆される。
周辺光量の低下もあまり目立たず、全体として良くできたレンズだ。
ただ、逆光でややゴーストが出やすいのが残念なところ。最短撮影距離50cmも今となっては物足りない。
2000年にSP AF20-40mm F/2.7-3.5 Aspherical IF NEW(266D)にマイナーチェンジした。
基本的な光学系や構造は166Dから変更ないが、バヨネット式フードの固定方法が2本爪タイプとなり斜めに装着してしまうミスが防げる。
その他はズームリング・フォーカスリングのゴムパターンの変更程度。
テレ側を40mmまで伸ばしたこと、テレ端での明るさがF3.5と明るいことがこのレンズの持ち味だろう。
テレ端F3.5に明るさを抑えたことで比較的コンパクトである点も特長。
後にSP AF17-35mm F/2.8-4 Di LD Aspherical IF(A05)にバトンタッチしたが、寸法では20-40mm F2.7-3.5の方が小さい。
持っていると何かと出番があるレンズだが流通量は多くない。
見掛けたら是非手に取ってみて頂きたいと思う。